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Ambient Findability
 :author|Peter Morville
 
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 CONTENTS
 #contents
 
 
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 *2章 経路探索小史 [#h7e3c5b7]
 -「迷宮(labyrinth)」と「迷路(maze)」は別
 -人間の経路探索本能について
 > オリエンテーション(方向決定)とナビゲーション(進路決定)のスキルの多様性と洗練度は息をのむほどである.
 >「経路探索(wayfinding)」という用語は,建築家たちが「人口環境(built environment)」と呼ぶ状況を背景として生まれてきたものである.
 
 コラムにJan CarpmanとMyron Grantによる『Directional Sense』から「経路探索の定義」の引用を行っている(p.23)
 
 : 経路探索 | 経路探索とは,屋内または屋外で,ある場所から別の場所へ移動するために必要な,一連の知識と行動を表現する雄弁な言葉である.経路探索はその当事者や環境や状況次第で,朝飯前の行為にもなれば,厄介な仕事にもなり得る.経路探索を5つのステップから成るプロセスと考えても良い.まず自分の現在地を知り,同時に目的地を知り,目的地への最適なルートをたどり,目的地に着いたことを確認し,出発点への帰り道を見つけるということだ.
 
 サイバースペースにおける経路探索について触れ,
 > これらの空間的メタファーはしばしば行き過ぎになる傾向にあるものの,その豊かさや重要性は疑いのないところである.
 
 **自然生息地における人間の経路探索 [#obe48617]
 **動物たちの物語 [#z08bef98]
 
 **地図と海図 [#d3ae5463]
 **人工環境(built environment) [#f86e672d]
 ケヴィン・リンチの跡を継ぐものとして,設計技師のPaul Arthurと建築家Romedi Passiniが1992年に出版した「ランドマーク的な文献」である『Wayfinding: People, signs, and Architecture』を挙げ,「人工環境に対するわれわれの理解を深めた.」と評している.
 #br
 
 経路探索とユーザビリティについての文献いずれにも通低しているテーマについて触れている.
 > そのテーマとは,ユーザへの「感情移入」の極めて大きな重要性である.ユーザ個人の視点を理解し,それに配慮することによってのみ,われわれは有用な使いやすいソリューションを設計することが可能だ.一般的なニーズや欲求,本能,振る舞いなどに由来する不測の利用パターンに対応する設計を行うことによってのみ,形状と機能を統合した共有空間を作り上げることができるのだ.
 
 > 情報時代が人間をより早く深くサイバースペースに駆り立てるにつれて,自然環境と人工環境における経路探索の歴史をきちんと理解しておくことは,かなり役立つと気づくだろう.
 
 **ノウアスフィア(noosphere)における経路探索 [#s46a353e]
 **ウェブ [#h8cc373e]
 > その一方で,情報視覚化技術を利用してウェブをマップ化しようとする試みは,ことごとく失敗している.
 
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 過去に多くの視覚化プロジェクトが登場しもてはやされたが,こうした視覚化が失敗していると主張している.
 必ずしも,空間的なメタファーが適切ではない.
 
 すべてのウェブサイトは,1クリック分の距離しか離れていないと指摘.
 
 
 *フォークソノミー[#wafe324f]
 
 *ソーシャルソフトウェアの定義について [#u6346a60]
 
 
 **出てきた用語 [#q780f952]
 -フォークソノミー
 -ソーシャルソフトウェア
 
 
 *3章 情報とのインタラクション [#t4e2b809]
 -ムーアの法則 Gordon E. Moore
 -ムーアズの法則
 **情報を定義する [#tdfd47b8]
 **情報探索 [#m0fb5f49]
 -情報探索(information retrieval)という用語は,カルヴィン・ムーアズが1948年に編み出した
 
 **情報検索 [#m0fb5f49]
 -情報検索(information retrieval)という用語は,カルヴィン・ムーアズが1948年に編み出した
 :フォルスドロップ(false drop)|パンチカードの端の切り込みに棒を通し,ふるい落とし絞り込み検索を行った際に生じる不適合カードのこと
 -適合性(relevance)
 -適合率(precision)は,適合するドキュメント「だけ」をどれくらい正しく検索できるかという度合いを評価
 -再現率(recall)は,適合するドキュメント「すべて」をどれくらい正しく検索できるかという度合いを評価
 -役立つドキュメントが数件見つかれば事足りる種類の検索を「サンプル検索」という.この場合,適合率が再現率よりも重要となる.(例:多くのGoogleユーザ)特定のドキュメント(またはウェブサイト)を見つけ出す必要がある「存在検索」では,適合率は一段と重要になる.
 -「全数検索」では,適合するドキュメントを全件もしくはそれに近い件数を引き出す必要がある.(弁護士の判例探しや研究者のデータ探し)
 
 :適合性 relevance|適合する結果とは,ユーザにとって興味深く有益な結果のこと.
 
 :適合率 precision|適合するドキュメント「だけ」をどれくらい正しく検索できるかという度合いの評価
 :再現率 recall|適合するドキュメント「すべて」をどれくらい正しく検索できるかという度合いの評価
 
  適合率 = 検索結果内の適合データ数 / 検索結果データの総数
  再現率 = 検索結果内の適合データ数 / 実際の適合データの総数
 
 これらの測定基準は検索の種類によって重要度が相対的に変化する.
 :サンプル検索|役立つドキュメントが数件見つかれば事足りる種類の検索.適合率が再現率より重要.
 :|ほとんどのGoogleのユーザは,多数の[[フォルスドロップ]]を選別する手間をかけずに,手っ取り早く数件程度の結果が得られればよいと思っている.
 :存在検索|既知の項目や,特定のドキュメント(ウェブサイト)を見つけ出す必要がある検索.適合率がより重要.
 :全数検索|適合するドキュメントを全件(もしくはそれに近い件数)を引き出す必要がある種類の検索.再現率のほうが重要.
 
 -再現率の測定の問題
 --あらかじめ,全データ内の適合データの総数を数えておかなければならない
 --データの母集団のサイズが大きくなるにつれて劇的に低下する
 
 
 
 **言語と表象 [#rb9f8ba7]
 ここでは言語が持つあいましさや類義語,同音異義語,多義性などの問題について触れている.
 -べき法則
 -統制語彙
 
 **人的問題 [#g9e8be3d]
 -情報検索システムに関する初期の研究では,自然科学の特徴とされる定量的アプローチが採用された.その際のいまいましい変数を今では「ユーザ」と呼ぶ.
 -適合性の尺度は非常に主観的
 -同一のユーザであっても,時間の経過につれてその知識と興味が変化する
 -しかし,適合率と再現率という測定基準が御役御免というわけではない
 --あらかじめ定義されたオーディエンスとコンテクストの中では,ユーザの間に適合性の尺度を有意義なものにするに足る合意が存在するから(ex.HP社のイントラネットを利用するエンジニア,など)
 -しかし,適合性とは主観的であり状況により変化する動的な性質だという理解のもとに話を進めるべき
 -ユーザについて分かっている事実として最も重要なものはおそらく「最小労力の原理」
 -「そしてついには,あのドン・ノーマンでさえも『エモーショナル・デザイン』をテーマとしたその名の通り最新著書で,機能性やユーザビリティ至上主義と認められていたその論調を軟化させるに至った。その中では,魅力的なデザインを持つ製品ほどより優れた機能を発揮するという科学的根拠が提示されている。ユーザをハッピーにする魅力的な製品はユーザの利用能力を改善することができるのだ。」
 -「そしてAmazonやGoogleからFlickrやdel.icio.usにいたるまで,情報の革新者たちはゴシップという天の恵みや人気度が持つパワーを利用することによって,ユーザの参加意欲を刺激し,情報検索をより優れたものにしているのだ。」
 -「だがおそらく,検索(retrieval)という用語は,現在われわれが情報のやり取りを行うために用いている数限りない方法を記述するには,最適な単語とは言えないだろう。」
 
 **情報とのインタラクション [#wc08330a]
 -1995年,Nahum Gershonは,「人間と情報の相互作用(HII,Human Information Interaction)」という用語を編み出した.
 -GOMS(ユーザインターフェイスの評価を定量化分析するための体系)では,「(情報探索における)一定の構造を持たない複雑な問題解決タスクは,決まりきったGOMSの組み合わせに至るような予測可能なやり方では軽減できない。」
 --Goal(課題)
 --Operator(ゴールを達成するための具体的な操作
 --Method(オペレータの利用方法)
 --Selection(どのメソッドを用いるべきかの判断)
 
 -「言い換えれば,情報とのインタラクションの複雑さは,HCIの典型的なモデルではうまく表現できないのだ」
 -Maricia J. Batesは,情報探索行動についての現在の一般的理解を形作った功労者
 --彼女は,1989年に発表された論文『The Design of Browsing and Berrypicking Techniques for the Online Search Interface』で,古典的な情報検索モデルの欠陥を指摘し,それに代わって,情報探索プロセスの反復的かつインタラクティブな性質を認める「ベリー摘み(berrypicking)」モデルを提示した.
 cf.berrypicking
 
 -「ベリー摘み」から始めた議論は,Xerox PARCの研究者Peter PirolliとStuart Cardによって,その「情報採餌」に関する研究において引き継がれた.
 -Jaco Nielsenによって,この「採餌(foraging)」に関する研究は,きわめて重要だと指摘された.そして彼らの「情報の匂い,痕跡(information scent)」という概念は,ウェブデザイン業界の専門用語の仲間入りを果たしている.
 
 -Batesは,システムを設計する上で,ゴシップ的要素を組み込むように推奨
 -プッシュ型とプル型の両方を重視しないければならない
 -Andrew DillonとMisha Vaughanが,「情報のシェイプ」という概念と,「ジャンルという創発的属性」についての研究を開始した.
 -Elaine Tomsは,「キュー(合図,手がかり)」の重要性を見出した.p79
 -情報のシェイプとジャンルに関する文献の中で,われわれは自分たちが物質世界とでデジタル世界の科かwる地点に引き戻され,ドキュメントの概観やテキスト上のランドマークやサイバースペースでの経路探索について再び議論していることに気づく.
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