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  Maricia J. Batesは,1989年に発表された論文『The Design of Browsing and Berrypicking Techniques for The Online Search Interface』の中で,berrypicking(ベリー摘み)よ呼ばれるモデルを提示した.単一のクエリを特徴とする古典的な情報探索のモデルの欠陥を指摘し,情報探索プロセスの反復的かつ対話的な性質を指摘した.ユーザは,様々な要素を頼りに検索を繰り返し行っており,検索過程において検索要求自体に変化があることを指摘した.
 
 -クエリおよび情報ニーズ自体が発展していく
 -適合するドキュメントは散在している(ベリーのように)
 -ユーザは,検索モードと閲覧モードの間を流動的に行き来している
 -その間ユーザは,バラエティに富んだ手法を頼りにしている
 --脚注,エリア全体を流し読み,引用文,主題,著者名
 
 
  このような目的の情報に辿りつく過程において,検索結果が多すぎる場合などに,検索要求をキーワードを追加したり,検索要求のためのキーワードの組み合わせ方や順序を変更や絞込みが行われるなど試行錯誤をしている.しかしながら,現在のインターフェイスでは,検索要求を実行する度に,結果のリストが表示しなおされる.こうした一連の対話的な検索行為の過程は通常ユーザは記憶に頼ることになる.記憶のみを頼りとした検索結果同士の比較や,次の検索要求の決定認知的負荷が高い行為である.したがって,ユーザが検索過程に至るまでので一連のプロセス内の情報比較を行いやすくすることが望まれる.
 Maricia J. Batesは,情報探索についての現在の一般的理解を形作った功労者といえる.
 
 *参考文献 [#uab8eef9]
 AmbientFindability p.76
 
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